同世代の方からの相談が多いのがやはり離婚相談で、離婚相談の中でも配偶者が不貞（不倫）をしたという相談が多いです。
そこで、本日は不貞（不倫）行為と離婚についての記事を作成したいと思います。
夫や妻が不貞（不倫）をした場合、不貞（不倫）をした方にはどのような影響があるのでしょうか。また、不倫をされた側はどのような請求や手段をとることができるのでしょうか。以下、順番に解説をしたいと思います。
[ad#adad-1-1]
不貞（不倫）行為は離婚事由になる
まず、不倫（不貞行為）をしてしまった場合は、以下のとおり民法上の離婚事由に該当します。
民法７７０条１項１号は、下記のとおり規定しています。
民法７７０条１項１号
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
①配偶者に不貞な行為があったとき
②以下省略。
離婚事由にあたると強制的に離婚できる
離婚事由にあたるとどうなるかというと、双方の合意ではなく、他方配偶者の一方的な離婚請求によって裁判を通じて強制的に離婚をすることができます。したがって、不倫（不貞）行為をした配偶者が（だいぶ都合のいい話ですが）、離婚をしたくないと言い続けたとしても、強制的に離婚をすることができるのです。
例外的に離婚できない場合もある
ただ、気をつけて欲しいのは、原則として離婚事由に該当すれば離婚できるのですが、例外的に裁判官が結婚生活を続けるのが相当と考えた場合は、離婚事由に該当しても離婚が認められないこともあるということです。
不貞とは何か
それでは、離婚事由である不貞とはどのようなことを言うのでしょうか。
はっきりとした定義は難しいのですが不貞とは、一般的に性的関係を結ぶことをいいます。但し、不貞の意義についてはこの性的関係や性的関係疑似行為に加えて、同棲や、通常人を基準として婚姻を破綻に至らせる蓋然性のある異性との交流と捉える裁判官もいますので（安西二郎「不貞慰謝料請求事件に関する実務上の諸問題」（判例タイムズ１２７８号）、必ずしも性的関係がないからといって不貞に該当しないというわけではありません。
したがって、不倫をしたと思われる相手方から「親密な関係だけれども性的関係までは結んでいない！」という言い訳をされたとしても、必ずしも逃れられない事案もあると言えるでしょう。
[ad#adad-1-1]
不倫（不貞）行為を立証する方法
不倫（不貞）に関する離婚裁判や不貞をして離婚をしたことによる慰謝料請求裁判において問題となるのは、法的な見解の相違ではなく、多くは不貞の有無です。したがって、裁判で勝訴できるかどうかは不貞行為を立証できるかにかかっています。
それでは不貞行為を立証するためにはどのような証拠を集めるべきなのでしょうか。
メール、LINE
まずは、不貞（不倫）が疑われる相手方と配偶者との間とのメールやLINEを確保することがあげられます。
このメールやLINEの中で配偶者と相手方との性的関係をうかがわせる内容があれば、それは有効な証拠となります。
他方で、それが世間話程度であれば、不貞がされた証拠としての価値は小さいでしょう。
写真、動画
次に、配偶者と不貞が疑われる相手方との二人で写っている写真や動画を取得することも考えられます。
この写真や動画も、例えば、配偶者と相手方がラブホテルで一緒にいる写真等であれば不貞の証拠としての価値は大きいと言えます。他方で、友人らと写っている程度では証拠としての価値は小さいでしょう。
二人で写っている写真については、単独では証拠としての価値は大きいとまでは言えないかもしれませんが、その枚数や撮影場所等次第では証拠としての価値が大きくなる可能性もあります。
その他
その他の証拠としては、例えばラブホテルを使用したクレジットカードの明細や相手方が不貞を認めた発言が録音されたものや、探偵の報告書も証拠になります。
但し、録音については聞き方や状況があるのでかならずしも決定的な証拠になるとは限りませんし、探偵の報告書も費用が発生することに加えて、必ず証拠が確保できる訳では無いというデメリットもあります。
不貞慰謝料の相場はいくらくらいか
不貞に関する相談を受けた際に良く寄せられる質問は、この不貞慰謝料としていくらくらいとれるかということです。
不貞の慰謝料は、婚姻期間や、婚姻生活の状況、不貞の期間、不貞の頻度や子の有無や、子への影響等考慮して決まるものであり一概に言うことは難しいです。もっとも、大体の相場としては、１００万円から３００万円の間という感じがします。
もちろん、事案によっては、１００万円を切ることもありますし、３００万円を超えることもあるので、あくまで目安として考えた方が良いです。
終わりに
以上、不貞と離婚慰謝料に関する記事を作成しました。
一度不倫をしてしまうと、上記のように慰謝料請求を受ける可能性がありますし、離婚もしないといけませんので、大変な目にあうのですがどうして不倫はなくならないのでしょうか。
不倫をされた人は、本記事を参考にして証拠を確保した上で、弁護士に相談することをおすすめいたします。
不貞慰謝料を含む離婚問題についてお悩みの方は弁護士による無料相談を実施しておりますので、下記お電話番号にて、またはホームページもしくは本ブログのメール相談フォームからお気軽にお問い合わせください。
[ad#adad-1-1]